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田嶋智太郎の経済トレンド・ウォッチング

「非常に明るい!2018年の日本経済の幕開け」


2018年01月09日      

   新年 明けましておめでとうございます。

 晴れて1月4日、東京証券取引所では2018年の「大発会」が行われ、この日は日経平均株価が寄り付き段階から2万3000円の大台に乗せ(2万3073円)、昨年末比で300円超上昇した水準からのスタートとなるなど、非常に輝かしい新年相場の幕開けになった。

 

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 周知のとおり、今年は戌年で相場格言では「戌笑う」。
まして、今年は4年に一度の統一地方選と3年に一度の参院選が重なる“12年に一度巡ってくる年の前年”にあたり、年間を通じて景気刺激的な政策構想の議論が盛んに戦わされ、全体のムードとしてもグングン“上がる”可能性が高い年ということになりそうである。

 そもそも、今年の大発会が大幅高から始まったのは、1月2日に先んじて幕開けした米株市場が翌3日も続伸し、年明け2営業日でNYダウ平均が200ドル超値を上げる所謂“ロケットスタート”となったことが背景となった。

そんな米株高を支える米国経済については、昨年末も実に様々な明るい話題が飛び交っていたが、なかでもとくに目を惹いた話題の一つは「2017年の米年末商戦が非常に好調であった」ということである。

米大手クレジットカード会社の調べによれば、昨年11月1日から12月24日までの小売売上高は前年同期比+4.9%増と、2011年以来の高い伸び率になった。

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足下では米個人消費支出が順当に伸びており、1月下旬に「速報値」が発表される2017年10-12月期の米GCP成長率においても個人消費の伸びの加速が全体の数値を押し上げることに大きく貢献するものと見られる。

 さらに、米大統領は今月30日に予定する一般教書演説に先立って、道路や橋、空港などの社会的インフラを改修する公表事業計画の公表を目指しているとされる。

その財源の問題や財政赤字拡大の懸念などが取り沙汰されることも実際にはあるが、昨年末に法案が成立した米税制改革の効果とも相俟って米大統領が目指す3%超の経済成長の実現が視野に入ってくるようになる可能性も大いにあると言えよう。
もちろん、そうした事柄が米株価を一段高い水準に押し上げると同時に、あらためてドルの価値を強く引き上げて行くことにも期待したい。

 なお、その点については2018年の米金融政策がどのような色合いを帯びて行くのかという部分に大きく関わっていると思われる。

カギを握るのは政策方針を決める場となる米連邦公開市場委員会(FOMC)に参加するメンバーの顔触れということになるわけだが、どうやら今年は昨年よりも全体に「タカ派」色が強まりそうである。

 FOMCには米連邦準備理事会(FRB)の議長と同副議長、同理事らで構成する7人の常任メンバーに加えて12人の地区連銀総裁が参加することとなっているが、ニューヨーク連銀総裁以外の「投票権」は4人の総裁が毎年“輪番”で行使する。
ちなみに、2017年に投票権を有していた4人の総裁というのは、うち2人が「ハト派」で他の2人が「中道派」であった。

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 では、2018年のメンバーはどうか。

うち1人のリッチモンド連銀総裁は昨年12月初旬に主任したばかりで、また政策スタンスは明らかになっていない。
では、他の3人(アトランタ連銀総裁、クリーブランド連銀総裁、サンフランシスコ連銀総裁)はどうかというと、各人の過去の発言等から考えて3人が3人ともかなりの「タカ派」と見ていいと思われる。

 つまり、2018年の米国経済は成長の度合いを加速させる可能性が高く、一方で米金融政策は全体に「タカ派」のトーンを強める可能性が高いと見られる。
結果、年間を通じてドルが買われやすく、少なくともドル/円の下値が限られた状態は続くと考えれば、そうした追い風を受けて日本経済の成長も加速し、同時に株価や地価なども全体的には一段と上値余地を拡げることになると見ていいのではないだろうか。

 

 

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t_tashima  田嶋 智太郎(たじま ともたろう)

1964年東京都生まれ。慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券勤務を経て転身。転身後は数年間、名古屋文化短期大学にて「経営学概論」、「生活情報論」の講座を受け持つ。過去20年余、主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、引いては個人の資産形成、資金運用まで幅広い範囲を分析・研究。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等の講師を務め、年間の講演回数はおよそ100回前後、これまでの累計講演回数は3000回近くに上る。

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